• 検索結果がありません。

第48期中間報告書 事業報告書 | TKCグループ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "第48期中間報告書 事業報告書 | TKCグループ"

Copied!
10
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

(平成25年10月1日から平成26年3月31日まで)

第48期 中間報告書

(2)

本社ビル

目 次

株主の皆様へ……… 1 会社の現況……… 2 中間連結貸借対照表……… 10 中間連結損益計算書……… 12 中間連結キャッシュ・フロー計算書(要旨) … 13 会社概要……… 14 役員の状況……… 16

株主MEMO……… 17  株主の皆様には、格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。  第48期中間報告書をお届けするにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

 さて、当社の会計事務所事業部門では、栃木本社、システム開発研究所、東京 本社及び全国で56都市に設置するSCGサービスセンター並びに9都市に設置す る統合情報センターを拠点として、TKC全国会が掲げる重点活動テーマ(1. 中小企業の経営力・資金調達力の強化を支援する、2.適時・正確な記帳に基づ く信頼性の高い決算書の作成を支援する、3.会計事務所の業務品質と経営効率 のさらなる向上を図る)の達成を支援するため、財務会計システムと税務情報シ ステムの充実、会計事務所の関与先企業を対象とするFXシリーズ等の自計化シ ステムの充実に努めるとともに、連結会計、連結納税、国税と地方税の電子申告 等のシステムの普及による会計事務所市場の拡大、中堅・大企業市場の開拓、並 びに法科大学院向けの教育学習支援システムの普及等に努めてまいりました。  また、当社の地方公共団体事業部門においては、栃木本社及び全国で11都市に 設置する営業所を拠点として、顧客市町村の税務と住民基本台帳に係る基幹業務 システムを充実するとともに、最新のICT(情報通信技術)を高度に活用しな がら、ASPサービスを中心に電子自治体構築のための支援を強化してきました。 また、その一方で少子高齢化社会に対応した教育・福祉・介護等に係る制度改正 も進められており、これらにも積極的に対応して、営業地域の拡大とコンサル ティング・サービスの充実に努めてまいりました。

 第48期下期につきましても、会計事務所と地方公共団体に対するコンピュー タ・サービスに専門特化しながら、最新の情報通信技術を積極的に活用し、お客 様のご事業を成功に導く新しいソフトウェア製品の開発とサービスの一層の充実 を図ってまいります。

 つきましては、株主の皆様におかれましては、今後とも格別のご支援とご鞭撻 を賜りますようお願い申し上げます。

 平成26年6月 代表取締役社長 

角 一幸

株主の皆様へ

(3)

1.当社事業の専門性

 当社は、昭和41年10月の創業から今日まで、一貫してわが国の会計事務所(税理士事 務所、税理士法人及び税理士業務に従事する公認会計士事務所)に対する情報サービス と、地方公共団体(市区町村等)に対する情報サービスの2つの分野に専門特化し、わ が国の情報産業界において独自の地位を築いてまいりました。

 今日、当社の情報サービスは、次のようなものとなっています。

①TKC統合情報センター(全国9都市)によるコンピュータ・サービス  1)大量出力(印刷)を伴うバッチ処理サービス

 2)データストレージ・サービス  3)ダウンロード・サービス

②TKCインターネット・サービスセンター(TISC)によるコンピュータ・サービス  1)インターネット・サービス

 2)イントラネット・サービス

 3)クラウド・コンピューティング・サービス  4)データベース・サービス

 5)データストレージ・サービス  6)データバックアップ・サービス  7)データセキュリティ・サービス

③パソコンまたはクライアント・サーバに搭載するソフトウェアの開発提供

④当社の情報サービスの利用に伴うシステム機器の販売

⑤専門スタッフによるシステム・コンサルティング・サービス

⑥ユーザに対する総合的な教育研修サービス 2.当第2四半期の事業内容と経営成績

 株式会社TKCおよびその連結子会社等4社を含む連結グループの当第2四半期連結 累計期間における経営成績は、売上高が26,545百万円(前年同四半期連結累計期間比

(以下、前期比)3.7%増)、営業利益は3,227百万円(前期比24.7%増)、経常利益は3,309 百万円(前期比24.1%増)、四半期純利益は1,918百万円(前期比22.9%増)となりました。  当第2四半期における業績は、売上高および利益について、期初においては前期を下 回る計画としていましたが、売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益ともに前期と 比較して増加となりました。

 売上高が増加した要因は、会計事務所事業および地方公共団体事業の両部門において、 いずれもクラウドサービスの受注が順調に進展しソフトウエアおよびシステム立ち上げ に係る売上が増加したことに加え、4月9日をもってマイクロソフト社がWindowsXP のサポートを終了したことと、4月1日からの消費税増税の影響によりハードウエアや 会計用品の需要が増加したことによります。また、営業利益、経常利益、四半期純利益 が前期と比較して増加した要因は、第3四半期以降に予定している今後のクラウドサー ビス拡充に備えた設備投資およびシステム開発投資に係る設備投資等の関連費用支出の ため、社内の経費節減努力を行ったことによります。

 当期における部門別の売上高等の推移は以下のとおりです。

3.当社グループの当第2四半期業績の推移

(1)会計事務所事業部門の売上高の推移

 ①会計事務所事業部門における売上高は20,082百万円(前期比6.2%増)、営業利益は 3,227百万円(前期比23.7%増)の業績となりました。

 ②TKC会員事務所向けのコンピュータ・サービス売上高は前期比4.9%増となりま した。これは、FX4クラウドをはじめとするクラウドサービスの利用件数が伸展して いることによるものです。

 ③TKC会員事務所向けおよびその関与先企業向けのソフトウエア売上高は、前期比 2.8%増となりました。これは、一般法人向けのFX4クラウドの利用法人数が伸展し、 ソフトウエアレンタル売上高が増加したことによるものです。

 ④システムコンサルティング売上高は前期比7.6%増となりました。これは、一般法 人向けのFX4クラウドの新規導入件数が伸展し、システム立ち上げ支援に係る売上が 増加したことによるものです。

 ⑤TKC会員事務所向けおよびその関与先企業向けのパソコン、サーバー等のハード ウエア売上高は前期比16.3%増となりました。これは、4月9日をもってマイクロソフ ト社がWindowsXPのサポートを終了したことと、4月1日からの消費税増税の影響に よる需要増が当初の見込より大きかったことにより、パソコンの新機種へのリプレース が堅調に推移したことによるものです。

(2)地方公共団体事業部門の売上高の推移

 ①地方公共団体事業部門における売上高4,842百万円(前期比4.8%減)、営業利益は51 百万円(前期は営業損失54百万円)の業績となりました。

 ②市町村向けのコンピュータ・サービス売上高は、前期とほぼ同額となりました。  ③市町村向けのソフトウエア製品売上高は、前期比3.0%増となりました。これは、 国の平成25年度補正予算措置により、平成25年度中のシステム改修対応が必要となる制 度改正が発生し、システム改修費に係る売上を計上したことによるものです。

 ④コンサルティング・サービス売上高は、前期比35.9%減となりました。これは、前 期に地方税電子申告に関連する導入支援業務が増加しましたが、全市区町村で地方税電 子申告受付環境の整備が完了したことから、当期はこれが大幅に減少したことによるも のです。

 ⑤市町村向けパソコン、サーバー等のハードウエア売上高は、前期比27.6%減となり ました。これは、前期に集中した基幹系システムの更新に伴うサーバー等の販売が当期 は減少したことによることと、サーバーを庁内に設置するクライアント・サーバー型か ら庁内にサーバーの設置が不要なクラウド型「TASKクラウドサービス」へ移行が進 んだことで、サーバーの販売台数が大幅に減少したことによるものです。

(3)印刷事業部門(子会社:東京ラインプリンタ印刷株式会社)の売上高の推移  ①印刷事業部門における売上高は1,620百万円(前期比0.2%増)、営業損失は60百万円

(前期は営業利益31百万円)の業績となりました。

 ②ビジネスフォーム関連の売上高は、前期比9.7%増となりました。これは、定期大 口帳票案件の獲得と、消費税増税前の駆け込みにより受注が増えたことによります。  ③DPS(データプリントサービス)関連商品の売上高は、前期比8.9%減となりま した。これは、前期に行われた選挙関連商品が当期はなかったことと官公庁の大口ス ポット商品等の受注が減少したことによります。

会社の現況

(4)

4.会計事務所事業部門の事業内容と経営成績

 当社の会計事務所事業部門は、会社定款に定める事業目的の「会計事務所の職域防衛 と運命打開のため受託する計算センターの経営」に基づいて、顧客である税理士または 公認会計士(以下、TKC会員)が組織するTKC全国会(平成26年3月31日現在の会 員数は1万700名)との密接な連携の下で事業を展開しています。

 (注) TKC全国会については、『TKC全国会のすべて』またはTKCグループホー ムページ(http://www.tkc.jp/)をご覧ください。

(1)TKC全国会の活動について

①TKC全国会創設50周年(2021年)に向けての政策課題と戦略目標

 平成25年1月18日に開催された平成25年TKC全国会 政策発表会において、「TKC 全国会創設50周年に向けての政策課題と戦略目標」(以下:政策課題と戦略目標)が提 言され、同年7月18日に開催されたTKC全国役員大会で、その積極的な取り組みが決 議されました。

 この提言は、これまでのTKC全国会の5つの事業目的に「中小企業の存続・発展の 支援」を加え、TKC会員事務所数の拡大と関与先企業数100万社を目指した戦略目標 を設定したものです。

 具体的な戦略目標は以下のとおりです。  1)TKC会員事務所数:1万超事務所  2)TKC会員事務所の税理士数:1万5,000人

 3) K(継続MASシステムの徹底活用)・F(TKC自計化システムの普及)・S

(書面添付の実践と「記帳適時性証明書」の決算書への積極的な添付と開示、「中 小会計要領」の普及):各50万社

 4)巡回監査士数:2万人

 5)企業防衛加入関与先企業数:30万社

②TKC全国会の重点活動テーマ

 また、平成26年1月17日に開催された平成26年TKC全国会 政策発表会では、政策 課題と戦略目標を実現するためのロードマップが発表され、統一行動テーマ「Chance, Change and Challenge~未来を拓く。TKC会計人の新成長戦略2021~」を掲げて具 体的な活動を開始しました。

 TKC全国会では、創設50周年(2021年)までの期間を3つのステージに分け、第1 ステージとなる平成28年12月末までの具体的な活動を以下のとおり定めています。  1)会計指導力を強化し、企業の存続発展に貢献しよう

  a.経営者の計数管理能力の向上を支援する(TKC自計化システム)   b.関与先企業の業績管理体制の構築を支援する(継続MASシステム)   c.巡回監査を通じて月次決算体制の構築を支援する(巡回監査支援システム)  2)書面添付を推進し、税理士業務の完璧な履行を目指そう

  a.書面添付実践事務所数を拡大する   b.書面添付実践件数を増やす   c.書面添付の記載内容の充実を図る

 3)決算書の信頼性向上を図り、金融機関との連携を深めよう   a.「記帳適時性証明書」を決算書に添付する

  b.税理士法第33条の2による書面を決算書に添付する

  c.中小会計要領(または中小会計指針)に準拠した決算書を作成する  4)会員数の拡大活動に参画し、組織の活性化を図ろう

 これらのTKC全国会の取り組みは、当社が提供するシステムやサービスの活用が前 提となっています。

(2)高まる社会からの税理士への期待

 TKC全国会の活動の背景には、税理士が果たす役割に対して社会からの期待が高 まってきていることが挙げられます。

 平成24年8月30日には、「中小企業の海外における商品の需要の開拓の促進等のため の中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律等の一部を改正する法律(中小企業経 営力強化支援法)」が施行され、中小企業に対する経営支援の担い手として既存の中小 企業支援団体に加え、税理士・税理士法人等が「経営革新等支援機関」(以下、認定支 援機関)として公的な支援機関に位置づけられました。

 また、平成25年12月5日に公表された「経営者保証に関するガイドライン」(経営者 保証に関するガイドライン研究会)でも、経営者に対して事業計画の作成や業績見通し およびその進捗状況等の財務状況の正確な把握と、適時適切な情報開示等による経営の 透明性の確保が求められ、その信頼性の向上の観点から「外部専門家(公認会計士・税 理士等)」による検証とその検証結果と併せた開示が望ましいとされています。  当社では、こうした社会制度の変化へTKC会員事務所が的確に応えていけるよう、 中小企業の存続と発展に役立つコンピュータ・サービス、ソフトウエアなどの開発・提 供へ積極的に取り組んでいます。

(3)「TKC経営戦略2021」

 当社では、TKC全国会の活動を支援するため、平成26年TKC全国会 政策発表会 において「TKC経営戦略2021」を発表しました。これはTKC全国会の戦略目標の達 成に向け、当社が果たすべき役割を「TKC会員事務所数1万超事務所」と「TKC自 計化システム50万社」の2点とし、その施策を発表したものです。

①「TKC会員事務所数1万超事務所」達成に向けた活動

 平成25年11月にTKC全国会ニューメンバーズサービス委員会が発表した「TKC会 員1万超事務所」を実現するための活動計画では、平成26年12月までにTKC会員事務 所数を9,001事務所以上とするとしています。

 当社ではこの方針に基づき、平成25年11月に開催した「ニューメンバーズフォーラム 2013 in京都」に参加した未入会税理士139名への積極的な入会促進を行いました。また、 TKC全国会の会員増強プロジェクトと連携により、1月から全国56カ所において「新 春ソリューションセミナー」を開催して未入会税理士の入会を促進しました。

②「TKC自計化システム利用企業50万社」達成のための活動  1)中小企業に対する自計化推進活動

 当社では、中小企業経営者が自社の経営状況をタイムリーに把握するとともに、経営 改善計画の実施状況のモニタリングを支援するための自計化システム「FX2」と「e 21まいスター」の普及促進に注力しています。平成25年12月からは、当社社員がTKC 会員事務所に同行して関与先企業を訪問し、TKC自計化システムの利用促進を行う支 援活動を開始しました。その結果、当社社員が企業同行をした関与先企業の半数以上で TKCシステムが採用されています。

 FX2とe21まいスターは、平成26年3月31日現在で約19万社の関与先企業で利用さ

(5)

れています。

 2)中堅企業に対する自計化推進活動

 当社では、TKC会員事務所の中堅関与先の離脱防止と関与先拡大を支援するため、 年商5~50億円規模の中堅企業向け統合型会計情報システム「FX4クラウド」を提供 しています。

 その利用促進にあたっては、TKC全国会中堅企業自計化推進プロジェクトと緊密に 連携し、平成25年11月から平成26年1月にかけ「TKC戦略経営者セミナー2013」を開 催しました。本セミナーには約600社の関与先企業が参加しました。

 「FX4クラウド」の利用企業数は、平成26年3月31日現在で約4,500社となっていま

(4)「適時・正確な記帳に基づく信頼性の高い決算書の作成を支援する」ための活動す。  当社では、TKC会員が作成する決算書の信頼性を高め、関与先企業の円滑な資金調 達に貢献することを目的として、平成21年9月より「記帳適時性証明書(会計帳簿作成 の適時性(会社法第432条)と電子申告に関する証明書)」を発行しています。これは、 過去の仕訳および勘定科目残高の遡及処理(追加・訂正・削除)を禁止する当社の

「データセンター利用方式による財務会計処理」の特長を生かしたもので、TKC会員 が毎月、関与先企業に出向いて正しい会計記帳を指導(月次巡回監査)しながら、月次 決算、確定決算ならびに電子申告に至るまでの全ての業務プロセスを適時に完了したこ とを株式会社TKCが第三者として証明するものです。

 この記帳適時性証明書は金融機関から高く評価され、三菱東京UFJ銀行では平成25 年8月5日に、認定支援機関であるTKC会員の関与先企業を対象として、融資や金利 優遇の判断に「記帳適時性証明書」の記載内容を用いる融資商品「極め」を発表しまし た。同様に、商工組合中央金庫や中京銀行など全国24の金融機関(平成26年3月31日現 在)においても、決算書の信頼性を重視し、融資や金利優遇の判断に記帳適時性証明書 を用いる融資商品が発表されています。

 当社では、積極的な広報・広告活動を通じ、記帳適時性証明書の認知度向上と理解の 促進を図っています。

(5)改正消費税法への対応について

 当社の財務会計システムは、消費税法の改正に備えて以前より複数税率に対応する機 能を有しています。当期においては、仕訳辞書機能や勘定科目別消費税額集計表の税率 絞り込み機能などを強化し、改正消費税法への適法・適正な対応を行いました。

(6)「会計事務所の業務品質と経営効率のさらなる向上を図る」ための活動

 会計事務所においては、月次巡回監査の完全実施や税理士法第33条の2に規定する書 面添付の実践等に加えて、同法第41条(業務処理簿の作成)および第41条の2(使用人 等に対する監督義務)を順守する事務所体制の構築が求められています。

 当社では、こうした事務所体制の構築を支援するため、「税理士事務所オフィス・マ ネジメント・システム(OMS)」シリーズの利用を促進しています。

 平成26年3月31日現在でOMSシリーズは約5,750事務所に利用されています。

(7)関与先拡大支援

①中堅・大企業市場における関与先拡大支援

 上場企業を中心とする中堅・大企業市場においては、グループの成長戦略として海外 展開を準備する企業が増える一方、すでに海外展開している企業では海外子会社の財務 情報の適正性、正確性、迅速性が課題となるなど、海外子会社を含めたグループ業績管 理の強化が必至となっています。また、IFRS(国際会計基準)については、上場企 業を中心に任意適用企業が拡大しています。

 また、税務分野においては連結納税制度の適用法人が年々増加し、その裾野は中堅・ 大企業から中小企業へと広がっており、今後一段と加速することが想定されます。さら に、平成25年末までに全ての市区町村が地方税の電子申告受付を開始したことを受け、 今後、中堅・大企業においても電子申告の利用が急速に進むことが予想されています。 当社では、中堅・大企業向けに「TKC連結グループソリューション」(連結会計シ ステム「eCA-DRIVER」、連結納税システム「eConsoliTax」、税効果会計システム

「eTaxEffect」、法人電子申告システム「ASP1000R」、統合型会計情報システム「FX 5」ほか)を開発・提供し、平成26年3月31日現在で約2,200企業グループ(約1万4,500 社)に利用されています。また、これらのシステムを利用する企業グループにおいては、 TKC会員が子会社の税務顧問に就任したり、会計・税務に係る各種コンサルティン グ・サービス業務を受託するケースも増え、中堅・大企業市場におけるTKC会員の関 与先拡大に資する成果も目立ってきました。

 当期においては、TKC全国会中堅・大企業支援研究会(平成26年3月31日現在の会 員数は約1,100名)と連携して「グループ経営管理」や「平成26年度税制改正」セミナー を開催するほか、TKC連結グループソリューションの強化・拡充に努めました。特に、 平成25年11月より提供を開始した「e-TAX法定調書」は、総務省や日本郵政スタッ フ株式会社など多くの企業等に採用され、今年1月の法定調書・給与支払報告書の提出 において利用されました。

②海外展開支援

 当社では、各国の会計システムと連携し、親会社が海外子会社の経営状況を容易に把 握することのできるクラウドサービス「海外ビジネスモニター(英語名:Overseas Business Monitor)」を平成25年12月より先行的に提供を開始しました。これは多くの 海外展開企業から注目され、正式販売(6月)を前に製造業を中心として多数の企業か ら問い合わせをいただきました。

 また、平成26年1月、中小・中堅企業の経営支援の一環として、海外展開に関する 国・関係機関の各種施策などを網羅的にまとめたポータルサイト「海外展開支援ナビ」 を開設しました。

③TKC全国会研究会への支援活動

 TKC全国会では、公益法人、社会福祉法人、病院・診療所など(以下、非営利法人 等)個々の分野の会計と税務に精通したTKC会員による研究会を組織し、非営利法人 等の経営改善に向けた活動を支援しています。中でもTKC全国会社会福祉法人経営研 究会では、TKC会員向け研修会や社会福祉法人向けセミナーの開催など積極的な活動 を展開しています。

 当社では、こうした研究会の活動を支援するため、小規模社会福祉法人に特化した財 務会計システム「TKC社会福祉法人会計データベース」と、中・大規模社会福祉法人

(6)

向けの「FX4クラウド(社会福祉法人会計用)」を提供しています。特に、「FX4ク ラウド(社会福祉法人会計用)」は、平成26年3月31日現在で700超の法人に採用されて おり、そのうち約220法人はTKC会員が新たに関与する法人、または他社システムか らの移行となっています。

 また、平成26年3月31日現在、公益法人向けでは「FX4(公益法人会計用)」と

「FX4クラウド(公益法人会計用)」が合わせて約500法人に採用されるなど、公益法 人市場におけるTKC会員の関与先拡大を支援しています。

(8)法律情報データベースの市場拡大

 法律情報データベース「LEX/DBインターネット」は、明治8年の大審院判例か ら直近に公開された全ての法律分野にわたる25万6,000件超(平成26年3月31日現在) の判例等を収録しています。また、LEX/DBインターネットを中核コンテンツとす る総合法律情報データベース「TKCローライブラリー」には約84万5,000件の文献情報、 45の「専門誌等データベース」を収録し、TKC会員事務所をはじめ大学・法科大学院、 官公庁、法律事務所、特許事務所、企業法務部など、平成26年3月31日現在で約1万 4,500機関に利用されています。

 当期においても、株式会社ぎょうせいとの共同販売体制によるTKCローライブラ リー基本サービスセット、交通事故関連やビジネス法務関連など実務に役立つコンテン ツを軸とした販売促進へ取り組むとともに、登録5年未満の弁護士を対象とした「法律 事務所実務セミナー」を定期的に開催し好評を博しています。また、公益財団法人公正 取引協会と競争法関連専門誌『公正取引』のデータベース化事業について業務提携し、 平成25年8月よりTKCローライブラリーへ「公正取引Web」を追加し、サービスを 開始しました。これらにより、弁護士や企業法務等の実務家への販売強化を図っていま す。

 アカデミック市場では、厳しい経営環境にある法科大学院へコストパフォーマンスの 高い「TKC法科大学院教育支援システム・ロースクールパッケージ」の継続利用を提 案し、現在71校で利用されています。また、同パッケージに含まれる学生の自学自習を 支援する「基礎力確認テスト」「短答式過去問題演習トレーニング」「論文演習セミナー」 の演習システムに司法試験の過去問題の追加や、学生の履修登録や施設予約などの事務 手続きを支援する新機能の追加など、大幅なレベルアップを図りました。

 さらに「TKCローライブラリー(海外版)」の代理店販売は、大韓民国や台湾をは じめとするアジア諸国、ドイツ、イギリス、アメリカなど各国の裁判所・政府機関や大 学等からの引き合いがあり、平成26年3月31日現在で50超のライセンスが利用され、ア ジアを中心に今後も利用拡大が見込まれています。

5.地方公共団体事業部門の事業内容と経営成績

 当社の地方公共団体事業部門は、会社定款に定める事業目的(第2条第2項:「地方 公共団体の行政効率向上のため受託する計算センターの経営」)に基づき、行政効率の 向上による住民福祉の増進を支援することを目的として、専門特化した情報サービスを 展開しています。

(1)「TKC行政クラウドサービス」の開発・提供

 当社では、地方公共団体向けクラウドサービスとして人口50万人程度までの市区町村 を対象とする「TKC行政クラウドサービス」を提供しています。

 TKC行政クラウドサービスは、住民向け・基幹系・庁内情報系の各サービスを支援 する「TASKクラウドサービス」と、納税通知書などの大量一括処理を支援する「T ASKアウトソーシングサービス」により構成されています。クラウド・コンピュー ティングの高い柔軟性や拡張性、安全性などの特長を最大限に生かしたサービスにより、 財政規模の小さい地方公共団体でも最小のコストで、最適な業務プロセスを実現できる よう支援します。

 TASKクラウドサービスは、当期において基幹系システムで2団体、公会計システ ムで2団体を受注した結果、平成26年3月31日現在、基幹系サービスおよび庁内情報系 サービス(公会計システム等)を合わせて50団体超で稼働しています。

(2)地方税の電子申告への対応

 当社では、市区町村における地方税の電子申告受付環境を整備し、その受付業務を支 援する目的で「TASKクラウド地方税電子申告支援サービス」を提供しています。当 サービスの販売では、アライアンス・パートナー契約を結ぶ全国の地方公共団体向けシ ステム・ベンダーと共に提案活動を展開し、平成26年3月31日現在で約710団体に利用 されています。

(3)住民向けサービスの拡充

 当社では、総務省が住民の利便性向上と住民基本台帳カードの多目的利用の一環とし て推進する「コンビニエンスストアにおける証明書等の交付」を実現するシステムとし て、「TASKクラウド証明書コンビニ交付システム」を提供しています。これは全国 の市区町村を対象にクラウド方式で提供する国内初のサービスで、平成26年3月31日現 在で約10団体に利用されています。

 また、スマートフォン利用者の急速な伸びを受け「TASKクラウド公共施設案内・ 予約システム」「TASKクラウドかんたん申請・申込システム」について平成26年3 月28日にスマートフォン対応機能(オプション)の提供を行いました。

(4)法律および制度改正等への対応

 当社では、「社会保障と税の一体改革」の各施策への対応に向けた準備を開始してい ます。一体改革には、①社会保障制度改革、②改革実現のためのインフラ整備、③景気 停滞懸念への経済対策――などの面があり、それぞれ大規模な法律や制度等の改正が予 定されることから、これに完全準拠したシステムの提供に向けた分析・設計を進めてい ます。 今後、当社が取り組みを進める主な施策は以下のとおりです。

①社会保障制度改革:「子ども・子育て支援新制度」への対応

②改革実現のためのインフラ整備:「番号制度」への対応

③景気停滞懸念への経済対策:「臨時福祉給付金」への対応  など 6.印刷事業部門の事業内容と経営成績

 当社グループの印刷事業部門は、ビジネスフォームの印刷およびデータプリントサー ビス(DPS)事業を軸に製造・販売を展開しています。

 当期の売上高は、DPS事業において前期に受注した選挙関連商品の影響と官公庁の 大口スポット商品等の受注減があったものの、ビジネスフォームにおいて定期大口帳票 案件の獲得や消費税等引き上げ前の駆け込み受注などがあり、前期並みの売上高を確保 しました。

(7)

(単位:百万円)

(単位:百万円) 期  別

科  目

当中間期末

(平成26年3月31日現在)

前 期 末

(平成25年9月30日現在)

金 額 金 額

( 資  産  の  部 )

33,790 33,352

現 金 及 び 預 金 23,061 22,622

受 取 手 形 及 び 売 掛 金 7,415 7,349

有 価 証 券 300 300

た な 卸 資 産 511 562

そ の 他 2,548 2,567

貸 倒 引 当 金 △ 46 △ 49

39,844 39,370

13,600 13,740

建 物 及 び 構 築 物( 純 額 ) 5,595 5,735

土 地 6,313 6,322

そ の 他 ( 純 額 ) 1,691 1,681

2,112 1,646

投 資 そ の 他 の 資 産 24,131 23,984

投 資 有 価 証 券 5,413 5,502

長 期 預 金 14,300 14,000

差 入 保 証 金 1,348 1,354

そ の 他 3,070 3,130

貸 倒 引 当 金 △ 0 △ 2

73,634 72,723

期  別

科  目

当中間期末

(平成26年3月31日現在)

前 期 末

(平成25年9月30日現在)

金 額 金 額

( 負  債  の  部 )

10,204 10,689

買 掛 金 3,331 3,460

短 期 借 入 金 31 41

未 払 金 2,459 3,289

未 払 法 人 税 等 1,291 780

賞 与 引 当 金 2,220 2,274

そ の 他 870 842

4,712 4,612

長 期 借 入 金 - 0

退 職 給 付 引 当 金 3,730 3,657

そ の 他 982 953

14,917 15,301

( 純   資   産   の   部 )

57,212 55,880

資 本 金 5,700 5,700

資 本 剰 余 金 5,409 5,409

利 益 剰 余 金 46,299 44,966

自 己 株 式 △ 196 △ 194

そ の 他 の 包 括 利 益 累 計 額 108 172

そ の 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 108 172

100 55

1,294 1,312

58,716 57,421

73,634 72,723

中間連結貸借対照表

(8)

(単位:百万円) (単位:百万円) 期  別

科  目

自 平成25年10月1日当中間期

至 平成26年3月31日

自 平成24年10月1日前中間期

至 平成25年3月31日

金 額 金 額

26,545 25,608

10,274 9,803

16,271 15,804

販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 13,043 13,215

3,227 2,589

83 79

受 取 利 息 7 14

受 取 配 当 金 18 15

保 険 配 当 金 18 14

受 取 地 代 家 賃 17 17

持 分 法 に よ る 投 資 利 益 9 8

そ の 他 12 8

1 2

支 払 利 息 0 1

自 己 株 式 取 得 費 用 - 0

為 替 差 損 0 -

そ の 他 - 0

3,309 2,665

1 0

固 定 資 産 売 却 益 1 0

16 7

固 定 資 産 売 却 損 8 0

固 定 資 産 除 却 損 0 6

投 資 有 価 証 券 評 価 損 - 0

減 損 損 失 7 -

税 金 等 調 整 前 四 半 期 純 利 益 3,294 2,658 法 人 税 、 住 民 税 及 び 事 業 税 1,266 781

調 125 310

1,392 1,092

少数株主損益調整前四半期純利益 1,902 1,566

少数株主利益又は少数株主損失(△) △ 16 5

1,918 1,560

期  別

科  目

自 平成25年10月1日当中間期

至 平成26年3月31日

自 平成24年10月1日前中間期

至 平成25年3月31日

金 額 金 額

営業活動によるキャッシュ・フロー 2,847 117

投資活動によるキャッシュ・フロー △ 1,795 △ 651

財務活動によるキャッシュ・フロー △ 613 △ 679

現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 438 △1,213

現 金 及 び 現 金 同 等 物 の 期 首 残 高 15,622 15,014

現金及び現金同等物の四半期末残高 16,061 13,800

中間連結損益計算書 中間連結キャッシュ・フロー計算書(要旨)

(9)

10. 重要な親会社及び子会社の状況

①親会社との関係

  該当事項はありません。

②子会社の状況

会社名 資本金 議決権比率当社の 主要な事業内容 東京ラインプリンタ印刷株式会社 100百万円 55.0% 印刷業、電子計算機用連続帳

票等の製造・販売 TKC保安サービス株式会社 10百万円 100.0% 警備・営繕及び清掃業務 株 式 会 社 ス カ イ コ ム 403百万円 89.8% ソフトウェア・プロダクトの

開発・販売 1. 商 号 株式会社TKC

2. 英 文 社 名 TKC Corporation

3. 本 店 所 在 地 栃木県宇都宮市鶴田町1758番地 4. 設 立 年 月 日 昭和41年10月22日

5. 資 本 金 57億円 6. 発行済株式の総数 26,731,033株

7. 従 業 員 数 連結:2,494名/個別:2,200名 8. ホームページアドレス http://www.tkc.jp/

9. 主 要 な 事 業 所

栃木本社(本店) 栃木県宇都宮市

東京本社 東京都新宿区

システム開発研究所 栃木県宇都宮市

インターネット・サービスセンター 栃木県宇都宮市近郊 統合情報センター(9拠点)

北海道 北海道札幌市

東北 宮城県仙台市

栃木 栃木県宇都宮市

東京 東京都練馬区

中部 愛知県春日井市

関西 大阪府茨木市

中四国 岡山県岡山市

九州 福岡県古賀市

沖縄 沖縄県那覇市

統括センター(7拠点)

北日本 宮城県仙台市 関東信越 埼玉県さいたま市 首都圏 東京都新宿区 東海北陸 愛知県名古屋市

近畿 大阪府大阪市

中四国 岡山県岡山市

九州 福岡県福岡市

SCGサービスセンター(56拠点) 地方公共団体事業部地域営業所(11拠点) サプライ事業部支社(8拠点)

会社概要

(10)

1.事 度 毎年10月1日から翌年9月30日まで 2.定 時 株 主 総 会 毎年12月に開催します。 3.単 元 株 式 数 100株

4.基 日 ⑴定時株主総会・期末配当基準日  毎年9月30日

⑵中間配当基準日  毎年3月31日

5.株 主 名 簿 管 理 人 東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 三菱UFJ信託銀行株式会社 6.郵 便 物 送 付 先・

電 話 照 会 先 〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部 電話番号:0120-232-711(フリーダイヤル) 7.事 務 取 扱 場 所 東京都千代田区丸の内一丁目4番5号

三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部 8.住所変更、単元未満

株式の買取・買増等 のお申出先について

株主様の口座のある証券会社にお申出ください。

なお、証券会社に口座がないため特別口座が開設されました株主様にお かれましては、特別口座の管理機関である三井住友信託銀行株式会社に お申出ください。 電話番号:0120-782-031(フリーダイヤル) 9.買取・買増の手数料 以下の算式により1単元当たりの金額を算定し、これを買い取った単元

未満株式の数又は買い増した単元未満株式の数で按分した金額

(算式)

  1株当たりの買取価格又は1株当たりの買増価格に1単元の株式数を 乗じた合計金額のうち

 100万円以下の金額につき 1.150%  100万円を超え500万円以下の金額につき 0.900%

 (注)1単元当たりの算定額が2,500円に満たない場合は、2,500円とする。 10. 未払配当金の支払

いについて 三菱UFJ信託銀行株式会社(上記6.郵便物送付先・電話照会先)に お申出ください。

11. 配当金計算書につ

いて 配当金お支払いの際にご送付しております「配当金計算書」は、租税特 別措置法の規定に基づく「支払通知書」を兼ねております。確定申告を 行う際は、その添付資料としてご使用いただくことができます。確定申 告をなされる株主様は大切に保管ください。

ただし、株式数比例配分方式をご選択いただいている株主様につきまし ては、源泉徴収税額の計算は証券会社等にて行われます。確定申告を行 う際の添付資料につきましては、お取引の証券会社にご確認をお願いし ます。

12. 株主様のご住所・お 名前に使用する文字 に 関 す る ご 案 内

株券電子化に伴い、株主様のご住所・お名前の文字に、株式会社証券保 管振替機構(ほふり)が振替制度で指定していない漢字等が含まれてい る場合は、その全部又は一部をほふりが指定した文字又はカタカナに変 換して、株主名簿にご登録いたしております。このため、株主様にご送 付する通知物の宛先が、ほふりが指定した文字に置換えられる場合があ りますのでご了承ください。

なお、株主様のご住所・お名前として登録されている文字については、 お取引の証券会社等にお問い合わせください。

代 表 取 締 役 会 長

いい

づか

まさ

はる 代 表 取 締 役

社 長 執 行 役 員

すみ

  一

かず

ゆき

代 表 取 締 役

副 社 長 執 行 役 員

いわ

  仁

ひとし

取締役常務執行役員

もり

  幹

みき

取締役常務執行役員

いい

づか

まさ

のり 取 締 役 執 行 役 員

くろ

しま

  修

おさむ 取 締 役 執 行 役 員

あさ

とも

ゆき 取 締 役 執 行 役 員

ざわ

まさ

取 締 役 執 行 役 員

たか

  聡

さとし 取 締 役 執 行 役 員

うお

たに

ひと

取 締 役 執 行 役 員

とう

よし

ひさ 社 外 取 締 役

さい

とう

やす

ゆき 常 勤 監 査 役 さかい

  利

とし

ひこ 常 勤 監 査 役 さくら

おか

とし

あき 社 外 監 査 役

なが

とも

ひこ 社 外 監 査 役

たか

しま

よし

役員の状況

 

株主MEMO

参照

関連したドキュメント

・ 継続企業の前提に関する事項について、重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認

当第1四半期連結累計期間における当社グループの業績は、買収した企業の寄与により売上高7,827百万円(前

2 学校法人は、前項の書類及び第三十七条第三項第三号の監査報告書(第六十六条第四号において「財

Okumura Y, Sugiyama N, Noda T: Timely follow-up visits after psychiatric hospitalization and readmission in schizophrenia and bipolar disorder in

First, we compared the antidepressant effects of a single intranasal administration of (R,S)-ketamine, (R)- ketamine and (S)-ketamine in susceptible mice after chronic social

委員会の報告書は,現在,上院に提出されている遺体処理法(埋葬・火

平成 27 年 4

H23.12.2 プレス「福島原子力事故調査報告書(中間報告書)」にて衝 撃音は 4 号機の爆発によるものと判断している。2 号機の S/C